廻船問屋の跡取りだった桑名さん 家業継ぎ00年「社長」就任

[ 2012年10月27日 06:00 ]

死去した桑名正博さん

桑名正博さん死去

 桑名さんは江戸時代創業の廻船(かいせん)問屋の跡取りとして生まれ、裕福な環境に育った。名門、甲南高校を中退し、ロックにのめり込んだ。とりわけ1971年結成のバンド「ファニー・カンパニー」は、矢沢永吉らが所属した「キャロル」の向こうを張り、「東のキャロル、西のファニカン」と呼ばれるほど関西地区を拠点に人気を誇った。

 75年にはソロ活動を開始。ヒットメーカーの筒美京平氏が作曲し、松本隆氏が作詞した楽曲群を次々にリリース。化粧品のキャンペーン曲に起用された「セクシャルバイオレットNo・1」は、21世紀まで続くロック歌謡のはしりとなり、知名度をあげた。また、78年のアルバム収録曲「月のあかり」は関西人のカラオケ愛唱歌として今も歌い継がれ、焼酎にもなった。

 私生活でも話題をふりまき、77年にはコカイン所持で逮捕されている。80年にはアン・ルイスと結婚、翌81年には美勇士が誕生したが、84年には離婚。再婚した栄子さんとの間にも男児がいる。

 2000年には父の後を継ぎ、港湾事業を手掛ける「桑名興業」の社長に就任。このころから東京での活動が減った。昨年は美勇士が元宝塚女優の日向燦と結婚、その長女音衣(ねい)ちゃんが10月に生まれ初孫の成長を楽しみにしていた。

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