不遇の時代長かった 大滝秀治さん 独特のせりふ回し、味のある演技で活躍

[ 2012年10月5日 13:20 ]

 俳優の大滝秀治(おおたき・ひでじ)さんが2日午後3時17分、肺へん平上皮がんのため、87歳で死去した。

 独特のせりふ回しと風ぼうでドラマや映画で味ある役を演じた大滝さんは、1925年(大14年)6月6日生まれ。43年(昭18年)に旧制中学を卒業後、電話局に勤務。帝国劇場で研究生募集のチラシを見たのがきっかけとなり、48年に東京民衆芸術劇場附属俳優養成所に1期生で入所した。

 50年の民藝創設に参加。チェーホフの『かもめ』で初舞台を踏んだ。不遇時代が長く続いたが、70年に舞台「審判」で紀伊國屋演劇賞を受賞。以来、民藝の看板俳優として活動した。
 
 2011年度文化功労者。名優の一人として舞台・テレビドラマ・映画・テレビコマーシャルと60年以上にわたり幅広く活躍。民藝での同期は女優の奈良岡朋子(82)、俳優の故内藤武敏さん。

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