仏最古の原発で事故 水蒸気漏れで2人やけど

[ 2012年9月6日 01:12 ]

 フランス東部のフェッセンハイム原発で5日、水蒸気が漏れ出す事故があり、作業員2人が軽いやけどを負った。火災は発生していない。ほかに作業員6人が気分が悪くなったとの情報もある。

 フランスのバト環境相は「(放射性物質漏えいなどの)危険性はない」とする声明を発表した。

 運営するフランス電力(EDF)の広報担当者は「事故は原子炉と離れた場所で起きた。2人が手袋を通して軽いやけどを負った」と説明。事故は化学製品を取り扱っている際に起こったという。

 一方、地元当局は「貯水槽に過酸化水素水を注入した際に蒸気が発生した」との情報を得ていることを明らかにした。

 同原発は1977年稼働開始で、フランスで最も老朽化しており事故も多発していた。今年4月にも小規模な火災が起きており、5月に就任したオランド大統領は5年の任期中に閉鎖すると公約している。

 国際環境保護団体グリーンピースがこのほどまとめた欧州全域の原発に関する報告書でも、「即時閉鎖すべきだ」と安全性を最も厳しく批判された計12基の原子炉の中に、フェッセンハイム原発の2基が含まれていた。

 同原発の原子炉2基は日本でも一般的に使われている加圧水型で出力はそれぞれ90万キロワット。スイス、ドイツとの国境付近に位置している。(共同)

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2012年9月6日のニュース