新藤監督死去に悲しみの声…大竹しのぶ「何かが終わった」

[ 2012年5月31日 06:00 ]

4月22日の「新藤兼人 100歳の誕生会」で六平直政(後列左)、豊川悦司(後列右)、大竹しのぶ(前列右)、川上麻衣子(前列右)に囲まれる新藤兼人監督

新藤兼人監督死去

 映画界からは悲しみの声が次々に上がった。多くの新藤作品でヒロインを演じた女優大竹しのぶ(54)は舞台「シンベリン」の公演先の英国ロンドンで悲報に接し「私の中で大きな何かが、ひとつ終わりました。寂しく、悲しいです」とコメントを寄せた。

 ほぼ固定した俳優陣を配する「新藤組」の中でも優等生。「女優とか演技の枠を超えたところにいる。天才的な女優」と絶賛され、乙羽信子さんが亡くなってからの監督映画5作のうち4作に出演した。

 100歳の誕生会で語った「来年もまた一緒に映画がつくれたら」の願いはかなわなかった。ただ「監督と会えたこと、映画を作ったこと、お話ししたあの豊かな時間。私の宝物です」と感謝しきり。「一枚のハガキ」の試写会に天皇陛下が出席されたことを振り返り「美しい稲穂のラストシーン。陛下の“奇麗なラストでしたね”とのお言葉に、監督はハッキリした声で“これで日本は変わります”とお答えになりました。あの時の監督の思いを受け継いで、私たちはこれからもコツコツと真面目に生き抜いていきます。監督のように…」と決意を新たにしている。

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2012年5月31日のニュース