三国連太郎「お見事でした」 奈良岡朋子「お疲れさまでした」

[ 2012年5月31日 06:00 ]

 【新藤監督を悼む声】

 ▼三国連太郎(89歳の俳優、「生きたい」に主演) ものづくりに対する映画人としての姿勢をかねがね尊敬していました。最長老の監督として、最後の最後まで現場で闘い、最後にまた「一枚のハガキ」という素晴らしい映画を撮影したのはお見事でした。亡くなったのは、とても残念です。

 ▼奈良岡朋子(「原爆の子」に出演) 広島でのロケが今でも印象に残っています。最近も新作を撮っていらしたので、いつまでも現役でいて、亡くなることのない唯一の方だと思っていました。でも、監督はどこにいても、きっと映画を撮り続けていることだろうと思います。ありがとうございました。そして、お疲れさまでした。

 ▼大杉漣(「一枚のハガキ」に出演) どのような言葉が、今のこの気持ちにふさわしいのか、見つかりません。俳優として、そして人として、ともに過ごさせていただいた時間は、ぼくの大切な宝物です。映画という表現の海を、見事に泳ぎ切った監督。あとに続く者たちに、どれだけ大きな勇気と励みをくださったことか。100歳のパーティーで監督は「ありがとう」とおっしゃいましたが、感謝しなければならないのは、ぼくたちです。

 ▼原田大二郎(「裸の十九才」で主演デビュー) 初めて会ったとき、これまでの誰より鋭い目でにらまれて、ついにらみ返しちゃったけど「おまえさんで頼みたい」と連絡が来たのが「裸の十九才」。現場では麻雀をよく一緒にやってね。オヤジ(新藤監督)は鼻歌を歌ったりして、乙羽信子さんが「こんな楽しそうなの珍しいのよ」と言っていたことが心に残っている。オヤジは俳優としての俺の全て。具体的に指導を受けることはなかったが、背中から「生まれてきたからには生き抜くんだ」という生きざまを学ぶことができた。

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2012年5月31日のニュース