「三文役者」に出演 桂南光“こだわり”受け継いだ

[ 2012年5月31日 06:00 ]

新藤兼人監督死去

 新藤監督作品の「三文役者」(2000年)に出演した落語家・桂南光(60)が30日、突然の訃報に冥福を祈りながらその思い出を語った。

 映画の撮影以降は会ってはいなかったものの、撮影時に「いつか映画を撮りたいと思っているんですと打ち明けたら“まずはシナリオを勉強して書きなさい”っておっしゃったんですよ」と振り返り、しんみり。「監督はシナリオを書くとき、絶対に2Bの鉛筆を使っていたんです。“自分が書いている感じがするから”って。だから私もネタを書くときは2Bの鉛筆を使ってます」と監督のこだわりを受け継いでいることを明かした。

 撮影時は優しかったと言い「思うようにやったらいいと言われて。もっといろいろなお話を聞きたかった」と無念さをにじませると「監督の書いたシナリオで映画化されてないものもあると思うので、それを映画にしてほしい」と熱望。さらに「私もシナリオを書くことから始めて、必ず映画を1本は撮りたいと思います」と天国に旅立った監督の教えを胸に、監督業挑戦への決意を新たにしていた。

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2012年5月31日のニュース