成田達輝さん 三大コンクールでバイオリン部門2位入賞

[ 2012年5月27日 11:27 ]

エリザベート王妃国際音楽コンクールのバイオリン部門で2位に入賞し、記者の質問に答える成田達輝さん

 世界的な演奏家への登竜門であるエリザベート王妃国際音楽コンクール(バイオリン部門)の最終選考会が26日夜、ブリュッセルで行われ、成田達輝さん(20)=札幌市出身、パリ在住=が2位に入賞した。

 成田さんは12人が争った決勝に進出し、パガニーニの「バイオリン協奏曲第1番」などを演奏、地元ベルギーのメディアから「優雅な演奏」と絶賛された。

 優勝はロシアのアンドレイ・バラノフ氏。

 結果発表後、成田さんは「このコンクールで演奏できたことにとても満足している」と喜びを語った。また、東日本大震災の被災地を気遣い、以前に演奏したことがある宮城県気仙沼市に「招かれたら喜んで演奏に行きたい」と話した。

 同コンクールはショパン国際ピアノコンクール、チャイコフスキー国際コンクールと並ぶクラシック音楽の三大コンクールの一つ。作曲部門では今年、酒井健治さん=大阪府出身=がグランプリを受賞した。酒井さんの受賞作がバイオリン部門最終選考会で成田さんら奏者の課題曲となった。

 バイオリン部門では1980年に堀米ゆず子さん、93年に戸田弥生さんがそれぞれ優勝。89年には諏訪内晶子さんが2位、2005年には松山冴花さんが4位にそれぞれ入賞している。

 成田さんは3歳からバイオリンを始めた。10年に桐朋女子高音楽科(男女共学)を卒業し、パリに渡った。(共同)

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2012年5月27日のニュース