大河視聴率アップの吉兆!?「清盛」人気No・1

[ 2012年5月27日 06:00 ]

人気トップとなった神戸市の「KOBE de 清盛 2012」

 全国自治体の持ち帰り用無料パンフレットを約2600種展示している東京・日本橋の「ふるさと情報コーナー」でNHK大河ドラマ「平清盛」(日曜後8・00)の見どころを盛り込んだ神戸市のパンフが人気No・1だったことが26日分かった。番組自体の視聴率は伸び悩みが続く中、東京スカイツリー関連のパンフを押しのけ堂々のトップ。NHKは「ドラマ浮上への吉兆になってほしい」と期待を口にした。

 コーナーは昨年4月にオープン。今年3月末までに来場者が持ち帰ったパンフは計19万6000部。管理する財団法人地域活性化センターが内訳をまとめたところ、神戸市の「KOBE de 清盛 2012」が668部でトップだった。

 ほか清盛関連では5位「神戸・清盛隊と行く KOBE」、29位「『KOBE de清盛』1dayパス」(いずれも神戸市)がトップ30入り。前週20日の放送で11・8%(ビデオリサーチ調べ)に落ち込んだ視聴率とは裏腹の“珍現象”だ。

 その人気は開業フィーバーまっただ中のスカイツリーをもしのいだ。ツリー関連パンフは4位(東京都台東区)が最高。6位(同)にも入っているが、ベスト30入りはこの2つのみだった。

 ドラマは1月8日にスタート。歴代3番目の低さだった初回視聴率17・3%(関東地区)を皮切りに低空飛行を続け、先月1日放送分ではワーストの11・3%(同)を記録。舞台のひとつである兵庫県の井戸敏三知事が公の場で「画面が汚い」と異例の酷評を口にするなど、マイナス面での注目を浴び続けてきた。週別の視聴率でもいまだ1位を記録していない。

 やっとランキング表の一番上に載ったと思ったらパンフか…とNHKが落胆するかと思いきや、担当者はスポニチ本紙の取材に「これは吉兆です!」と大喜び。「大人気のスカイツリーより、潜在的な期待値が高いというふうに解釈できる。注目してくださってる人がそれだけ多いということの表れ」と声を弾ませる。

 27日の放送では前半のハイライト「保元の乱」が描かれるといい「自信満々の内容。ぜひスカイツリーに負けないほどご注目いただき、視聴率も1位といきたい」と力こぶ。保元の乱を契機に政権獲得へとたたみかけた本家清盛ばりのチャージを願っていた。

 ≪「篤姫」経済効果296億円≫大河ドラマの生む観光効果は大きい。2010年「龍馬伝」は福山雅治(43)の主演で放送前から話題を呼び、舞台の高知県では「県立坂本龍馬記念館」の09年度上半期入場者数が前年度比37・5%増。08年の「篤姫」では、舞台となった鹿児島県の観光客増による経済効果が296億円と試算された。同県はバブル期の90年に放送された「翔ぶが如く」の舞台でもあり、当時は621億円の経済効果を創出した。

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2012年5月27日のニュース