スーちゃんの思い受け…写真立てを震災遺族に無償提供

[ 2012年3月29日 17:41 ]

震災遺族への写真立て無償提供について記者会見する、田中好子さんの夫小達一雄さん

 人気アイドルグループ「キャンディーズ」のスーちゃんとして親しまれ、昨年4月に乳がんのため55歳で亡くなった女優田中好子さんの夫小達一雄さん(57)が29日、厚生労働省で記者会見し、田中さんの遺産で東日本大震災の犠牲者の遺影用として写真立て千個を作り、希望する遺族に無償提供すると発表した。

 仏壇すら津波で流された遺族に「何か手を合わせられるようなものを」との田中さんの遺志を受けて作った。田中さんが生前描いたヒマワリと、親交の深かった漫画家さくらももこさんが描いた天使の絵で縁取られ「いつもいっしょだよ」と記されている。

 小達さんによると、田中さんは震災から3日後の昨年3月14日、余命宣告された。「長く生きることが難しい私ではなく、未来に満ちあふれる多くの方の人生がなぜ奪われるのか」と震災に心を痛めていたという。

 4月21日には日本橋三越本店(東京)で一周忌の献花式がある。

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2012年3月29日のニュース