猫ひろし ロンドン五輪決定!カンボジアへの国籍変更実った

[ 2012年3月26日 06:00 ]

カンボジア代表としてロンドン五輪出場を決めた猫ひろし

 先月の別大毎日マラソンで2時間30分26秒の自己ベストをマークしたタレントの猫ひろし(本名・滝崎邦明、34)がロンドン五輪男子マラソンのカンボジア代表に決まったことが25日、明らかになった。同国オリンピック委員会のワット・チョムラーン専務理事が明らかにした。猫は昨年10月にカンボジア国籍を取得し、五輪代表を目指していた。正式には他の競技の代表とともに、来月に発表される。

 国籍変更をしてまで目指してきた夢に、ついにたどり着いた。この日、都内で行われていたイベントに参加し元気な姿を披露していた猫は、周囲にも五輪代表に決まったことは報告せず「ニャ~」と笑いを振りまいただけ。所属事務所は「本人はあらためて会見の場を設け、お話しさせていただきます」とした。

 猫は10年12月にカンボジア国内でのハーフマラソンで3位になったことが評価され、国籍を変更しての五輪挑戦を打診された。昨年10月にカンボジア国籍を取り、11月の東南アジア大会のマラソンに同国代表で出場。今年2月の別大毎日マラソンで自己ベストを大幅に更新した。その記録は最大のライバルとされたヘム・ブンティン(26)が昨夏マークした2時間31分58秒を上回った。

 チョムラーン専務理事によると、カンボジア・オリンピック委員会は陸上の最終候補を男子3選手と女子1選手に絞り、国際陸連による記録面の評価などを経て、代表を決めたという。五輪の陸上では、参加標準記録を突破した選手が1人もいない国・地域は、男女1人ずつがいずれかの種目に出場できる「特例」がある。カンボジアはこれに該当し、参加B標準記録の2時間18分に届かない猫が選ばれた。

 カンボジア国内ではあまり話題になっておらず強い批判は起きていないというが、国籍変更をしての五輪参加には賛否両論あるのも事実。カンボジア陸連のペン・ブティ専務理事は「猫さんは経済大国から来てくれた。猫さんのような日本人がカンボジアのために身をささげ、努力してくれることは、カンボジアにとって誇りだ」と歓迎した。

 ◆猫 ひろし(ねこ・ひろし)本名・滝崎邦明。1977年(昭52)8月8日、千葉県生まれの34歳。目白大卒業後、芸人として活動。08年東京でフルマラソンに初挑戦し3時間48分57秒で完走。10年東京で3時間を切り11年東京で2時間37分43秒。同年10月にカンボジアに国籍変更。今年2月の別府大分毎日では自己新記録の2時間30分26秒で50位。代表的なギャグは「ニャー!」「猫ひろし!」「ラッセーラー!」など。家族は日本国籍のままの妻と1女。1メートル47、45キロ。血液型A。

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2012年3月26日のニュース