上野樹里 自分の立場“利用”して支援エネルギー直送

[ 2012年3月4日 07:40 ]

昨年12月25日に岩手県陸前高田市で絵本の読み聞かせを行った上野樹里。子どもたちと触れ合う

 NHK大河ドラマ「江~姫たちの戦国」に主演した上野樹里(25)は昨年12月24日のクリスマスイブ、宮城県南三陸町にいた。遺体安置所としても使用されたベイサイドアリーナ文化ホールで絵本の読み聞かせを行った。

 「聞き入っている子もいれば、自由に遊んでる子もいた。こうやって子供が元気になってくれれば、親も自然に元気になれるのかなって」

 翌25日には岩手県陸前高田市に足を運んだ。出版社でつくる業界団体や作家らが一丸となり立ち上げた「子どもたちへ<あしたの本>プロジェクト」のキャラバン。被災地で「図書館バス」を巡回して子供に本を届けている。

 「本を借りていく子供たちは凄く生き生きしてて、本当に必要とされている娯楽だと感じた。本って楽しみながら学べることが多いし、自分で自分に合うモノを選べるってことも楽しい」

 心から賛同できる支援活動だった。

 震災当日は大河の撮影を予定していたが、中止。3日後に再開されたが、「いつも通りに撮影するってことがとても難しかった」という。

 「役者は普通の生活ができる基盤があって舞台に立てている。普通の生活ができない方がたくさんいる中で、撮影で電気を使ったりすることが凄く不思議な感じがして。何か自分にできないかなって思いました」

  自分には何ができるのか――。震災の後、至る所で耳にした言葉だ。これを聞くたびに、人は考え、悩んだ。上野もそうだった。「仕事ではないことで表に立つことはどうなんだろうと思った」。そんな時に、上野に声をかけたのは大河ドラマの1年先輩、「龍馬伝」の福山雅治(42)。

 「せっかく大河に出てるんだから、それを生かして何かできると良いね」。その助言に答えを見つけた。ドラマの撮影と並行し、時間を見つけて「江」のゆかりの地である三重県や滋賀県などでトークショーを行い、募金を呼びかけた。集まった約170万円をプロジェクトに寄付。自分の立場を“利用”した。「大きなことはできないんですけど、みんなが集まって、私を通して被災地にエネルギーを届けることはできる」。そう実感した。

 自分に合った方法で、自分なりの支援をする。支援が長期間続いていくためには重要なことだろう。「七夕とか四季折々のイベントで被災地に行ったり、また読み聞かせもしてみたい。理由がなくても遊びに行くのも大事だと思いますし」。等身大の自分で支援を続けて行く。

 ◆上野 樹里(うえの・じゅり)1986年(昭61)5月25日、兵庫県生まれの25歳。01年に芸能界デビュー。04年に主演映画「スウィングガールズ」で日本アカデミー賞新人俳優賞受賞。06年に主演ドラマ「のだめカンタービレ」で人気を不動に。同作は映画化もされた。

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