謎深まるチャプリン…英当局、出生記録確認できず

[ 2012年2月17日 09:15 ]

 英情報機関、情報局保安部(MI5)が1950年代、共産主義思想との密接な関連を疑う米国の依頼で、英国の喜劇王チャールズ・チャプリンの素性調査を行ったものの、出生記録を確認することができなかったことが17日、機密指定を解かれた英公文書で分かった。

 チャプリンは1889年4月16日にロンドンで生まれたとされているが、近年では英中部の少数民族ロマ(ジプシー)集落での誕生説なども出ており、出生をめぐる謎は一層深まりそうだ。

 MI5は、英国に加えて当時うわさの出ていたフランスでの誕生説も検証したが、いずれも記録は確認できなかった。数年間におよぶ調査の結果、思想面については「治安上の脅威」となる人物には当たらないと結論付けたという。

 チャプリンは「赤狩り」を進めていた米国で共産党シンパと見なされ、1950年代前半に米国を追われた。その後、晩年をスイスで過ごした。(共同)

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