長渕“お父さん”に別れ「懸命に生きてまいります」

[ 2012年1月12日 06:00 ]

<二谷英明さん告別式>弔辞を読む長渕剛

二谷英明さんの葬儀・告別式

 【長渕剛弔辞要旨】

 お父さん。ずっとそう呼ばせていただいてました。覚えてる。まだ駆け出しの20代のワンパク坊主の僕が二谷邸に招かれて。「君が長渕君か、面白い芝居するねえ」。うれしかったです。あのころ、芝居の「し」の字も分からなかったし、役者の「や」の字も分からなかったんだから。いや、その言葉がうれしかったんじゃなくてね、その時のね、お父さんのね、穏やかなね、優しい瞳と、優しい声のトーンが、うれしかったんです。「まあ長渕君ねえ、おなかすいたらねえ、いつでも来ていいよ、朝でも昼でも夜でもいつでもいいからいらっしゃい」。調子づいてねえ、何回も食べに行きましたねえ。ふるさとを離れて初めての東京じゃないですか。家庭の味が恋しいし、不安で不安でいっぱいじゃないですか。どこの馬の骨とも分からない駆け出しの僕に目をかけていただいて。その時、僕に初めて東京にお父さんとお母さんができたって、そうやって今まで生きてます。きょうは泣きません。なぜならば、生涯、俳優の現役を最後の最後まで貫き通し、息をしてくれたその生命力が亡くなったことは悲しいけれど、その死ぬ力が今度は僕の心に宿るからです。昭和の名優がまた1人亡くなってしまったけどさあ、二谷邸におじゃました時に耳元で「懸命に」、そうお父さんの好きだった言葉「懸命に」、その言葉を胸に秘めてこれから先も懸命に生きてまいります。

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