“ミタのお父さん”長谷川博己 今度はやり手実業家役

[ 2012年1月10日 06:00 ]

「聖なる怪物たち」で、妻のために道を踏み外す経営者を演じる長谷川博己

 俳優の長谷川博己(34)が19日スタートのテレビ朝日「聖なる怪物たち」(木曜後9・00)で妻のために道を踏み外す経営者を演じる。昨年末に驚異的な視聴率を記録した日本テレビ「家政婦のミタ」に続くドラマ出演。10年のNHK「セカンドバージン」から話題作への出演を重ね、今年もさらなる飛躍が期待される。

 女性に好かれるがゆえにトラブルに巻き込まれる役どころが続く。長谷川自身は「男としての欠陥的なところが、もしかしたら、女性に“私が補ってあげないといけないのかな”と思わせるところがあって、モテるということになるのかもしれませんね」と分析。「そういうふうに見てもらっているんだなという気はするんですけれど、実際に近いかどうかは自分では分かりませんね」と笑い飛ばす。

 1メートル82の長身。小顔に長い手足が特徴。クールな顔立ちだが、少し大きめの口が表情を豊かに見せるのかもしれない。

 「セカンドバージン」では、ヒロインとの不倫におぼれる年下の男性。「家政婦のミタ」では、4人の子供がいながら同じ会社の女性と不倫して妻を自殺に追い込むダメな父親。今回の「聖なる怪物たち」(主演岡田将生)は医療サスペンスで、巨大学園グループのバツ1のやり手実業家役。子供の誕生を熱望する妻(加藤あい)と妻の姉(中谷美紀)が思いつく恐ろしい計画に関わってしまい、教育者という聖職者の道を踏み外していく。「今回は言葉が本当かうそか分からない部分があったりする。謎が多くて、僕も怪物になっていこうと思います」とサスペンスの見どころを明かす。

 「セカンドバージン」からブレークして一気に注目俳優になった実感については「家政婦のミタが終わってから、レストランなどに出掛けると、“ミタのお父さんだよね?”と子供たちに聞かれて、視聴率40%って凄いなと思いました。でも“お父さん、お父さん”って言われて名前は覚えていないようでしたけど…」と苦笑。役の上では、いろいろなタイプの女性に好かれてきたが、「みんな気が強かったですね」と照れ笑いし、「好みのタイプはないんです。年齢?それも気になりませんし…。話が合うのは当たり前ですし…」と話した。

 ≪「ツウな女性にモテる」と分析≫船津浩一プロデューサーは、長谷川が演じてきた役柄と比較して「繊細な役どころという点では共通しているかも」と指摘し、俳優としての魅力は「念入りな役作りを感じさせず、自然体で演じる柔軟さを持っているところ」と話す。ドラマに詳しいコラムニストのペリー荻野氏は「役の上だけでなく、本当に存在していそうな人。それでいて、ギリギリなナルシシストっぽさとちょっとつかめない雰囲気があり、ツウな女性にモテると思う」とみている。

 ◆長谷川 博己(はせがわ・ひろき)1977年(昭52)3月7日、東京都生まれ。01年、文学座研究所に入所。06年に退座後、演出家蜷川幸雄氏に評価され、舞台「から騒ぎ」などに出演。脚本家大石静氏が「セカンドバージン」に抜てき。

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