勘三郎 ゆかりの島で15年ぶり「俊寛」上演

[ 2011年10月22日 19:41 ]

浜辺に組まれた特設舞台で、俊寛を演じる中村勘三郎

 平安末期、平氏打倒の謀議に加わった俊寛僧都の流罪先との説がある鹿児島県・三島村の硫黄島で22日、歌舞伎「俊寛」が、海辺の特設舞台で上演された。主演の中村勘三郎は勘九郎時代の1996年にも同島で俊寛を演じており、15年ぶりの再演となった。

 島に流された俊寛が実際に、都へ帰る赦免船に追いすがったとされる浜に舞台が組まれ、観客約350人が夜空の下、熱演にじっと見入った。今回は勘三郎の息子、勘太郎、七之助も出演した。

 「俊寛」は近松門左衛門作「平家女護島」の二段目を歌舞伎化。平清盛への謀反を企てた「鹿ケ谷の陰謀」が露見して「鬼界ケ島」に流罪になった俊寛が、他の人が赦免されて都に戻る中、一人島に残る姿を描く。

 当初は今年3月に上演予定だったが、勘三郎が体調不良で休養に入ったため、延期されていた。

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2011年10月22日のニュース