古谷一行「肺がん」公表…幸い早期発見、来春復帰へ

[ 2011年10月20日 06:00 ]

肺がんを患っていることを公表した古谷一行

 俳優の古谷一行(67)が肺がんを患っていることが19日、分かった。古谷は先月末の定期健診で肺に影が見つかり、追加検査が必要になったため、出演を予定していたミュージカル「GOLD―カミーユとロダン―」(12月8日初日、日比谷シアタークリエ)を降板。所属事務所がこの日、「肺悪性腫瘍との診断を受けました」と検査結果を文書で公表した。「幸い早期発見のため、自覚症状もなく、平穏に過ごしておりましたが、これを機に、治療と静養に充てる期間をいただいて、万全な体調に戻したいと思っております」としている。

 事務所によると古谷は現在、今後の治療法について担当医と相談中。早期発見だったため「医師からは、順調にいけば年末には普通の体調に戻れると言われている」という。来年3月に東京・天王洲銀河劇場で上演されるミュージカル「9時から5時まで」には出演する意向。周囲は早期発見で大事に至らずほっとしているが、古谷は「仕事のことをしきりに心配している」という。

 福田医院(横浜市)の福田伴男院長によると、肺がんは全罹患(りかん)者の約80%が65歳以上。治療法は(1)放射線療法(2)化学療法(薬品の服用)(3)外科手術が一般的。「肺は血管が集まるところなので、他臓器への転移は慎重に調べる必要があるが、早期ならば、ピンスポットでがんを退治する放射線治療が効果的」という。入院も1カ月程度で「治療がうまくいけば、声を出す舞台の仕事にも支障はない」という。

 男性俳優では06年に柴田恭兵(60、当時54)が初期の肺がんと診断され、一部を切除。その後復帰している。

 ◆古谷 一行(ふるや・いっこう、本名=ふるや・かずゆき)1944年(昭19)1月2日、東京生まれの67歳。俳優座の研修生を経て、77年に毎日放送「横溝正史シリーズ」の金田一耕助役で人気俳優の仲間入り。97年のよみうりテレビ「失楽園」では川島なお美との濃密なラブシーンが話題となった。長男はロックバンド「Dragon Ash」のボーカル降谷建志。

続きを表示

2011年10月20日のニュース