ロシア極東の国際芸術祭 被災地撮影の「カルテット!」で開幕

[ 2011年9月11日 18:43 ]

11日、ロシア極東ウラジオストクの国際芸術祭で、映画「カルテット!」の上映前にあいさつする女優鶴田真由、中央は俳優細川茂樹、右奥は三村順一監督

 ロシア極東ウラジオストクで2年に1度開催される国際芸術祭「第7回ウラジオストク・ビエンナーレ」が11日、始まり、東日本大震災による液状化現象で被害を受けた千葉県浦安市で大半が撮影された映画「カルテット!」(三村順一監督)が開幕の招待作品として上映された。芸術祭は15日まで。

 同作品は、浦安市在住の作家鬼塚忠さんの小説が原作で、不協和音を抱えた家族が音楽を通じて絆を再生させる物語。

 浦安市で撮影を開始する2週間前に震災が発生。液状化現象が広がる中「こんな時に映画を撮っていていいのかと悩んだこともあったが、逆にこんな時だからこそ前向きに」(三村監督)と、700人の市民エキストラも参加し4月末までに撮影を終えた。

 上映前にあいさつした女優鶴田真由さんは「震災で日本人は、大切なこととは何なのかを考えるきっかけを与えられた。映画を見て家族について何か感じてもらえたらと思う」と話した。日本での公開は12月から。

 芸術祭に並行して10~16日にウラジオストク国際映画祭が開催され、40カ国の約180作品を公開。「カルテット!」も映画祭で上映予定だったが、高い音楽性などが評価され、芸術祭の開幕作品に選ばれた。(共同)

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2011年9月11日のニュース