「フランチェスカの鐘」二葉あき子さん死去

[ 2011年8月17日 06:00 ]

死去した二葉あき子さん

 「フランチェスカの鐘」「水色のワルツ」などのヒット曲で知られた歌手の二葉あき子(ふたば・あきこ=本名加藤芳江=かとう・よしえ)さんが16日午前3時30分、心不全のため広島市内で死去した。96歳。広島市出身。葬儀・告別式は18日、広島市内で近親者のみで行う。喪主は孫加藤英紀(かとう・ひでき)氏。

 東京音楽学校(現東京芸大)卒業後、1936年に歌手デビュー。「夜のプラットホーム」「水色のワルツ」などが次々とヒット。淡谷のり子さんや笠置シヅ子さんらと人気を競った。

 歌謡曲だけでなく、ブルースやシャンソン、演歌まで歌いこなし、生涯のレコーディング曲は約700曲に上った。

 45年8月6日、広島に原爆が投下された時、乗車していた列車がトンネルに入ったため直撃を免れた体験から「“フランチェスカの鐘”などの曲は、戦争で死んだ人たちへの鎮魂歌として歌っている」と語っていた。

 82年に紫綬褒章を受章。90歳近くまで現役歌手としてリサイタル活動を続けていたが、2003年に故郷の広島に戻っていた。

 ▼舟木一夫 以前から“おふくろ様”って呼ばせてもらって親しくさせていただいてました。晩年のコンサートも楽しかったですね。芯の強い人で、これだけキャリアのある方でしたから何か達観した境地みたいなものがあるのか自然体で、ステージで突然「私、疲れたからハイヒール脱いじゃお」ってかわいらしく言って楽しく身近なコンサートでしたね。“おふくろ様”、ゆっくり休んでください。

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