羽賀被告に逆転有罪 「卑劣で破廉恥」と懲役6年

[ 2011年6月18日 06:00 ]

逆転有罪の判決を受け、大阪高裁を出る羽賀研二被告

 未公開株売買をめぐり詐欺と恐喝未遂罪に問われたタレント羽賀研二(本名・当真美喜男)被告(49)と恐喝未遂の共犯とされた元プロボクシング世界王者渡辺二郎被告(56)の控訴審判決で、大阪高裁は17日、1審大阪地裁の無罪判決を破棄し、羽賀被告に懲役6年、渡辺被告に懲役2年の逆転有罪を言い渡した。

 公判の争点は、未公開株を高値で買った被害者の男性が元値を知っていたかどうか。古川博裁判長は、1審で羽賀被告側に有利な証言をした元歯科医(50)が、被害者と株売買の話をした状況が不自然などと指摘し「元歯科医の証言には客観的証拠の裏付けがない。親密だった羽賀被告を気に掛けて意図的に虚偽の供述をした」と判断した。その上で「被害者の供述は前提事実と合い、高い信用性がある」として有罪を認定。「信頼を裏切った卑劣で破廉恥な犯行だ」と指摘した。

 さらに詐欺による債権がある以上、恐喝未遂事件も成立するとし、渡辺被告の共謀も認めた。

 元歯科医の証言は1審無罪判決の大きな根拠になったが、その後元歯科医が偽証罪に問われ、大阪地裁の別の裁判長が有罪と認定。古川裁判長はこの判決を証拠採用していた。

 1審判決では泣きじゃくって喜んでいた羽賀被告。この日はダークスーツで出廷し、主文が読み上げられる間、白いハンカチを握りしめ、何度も汗をぬぐった。判決理由は何度も首を横に振りながら聞き入り、閉廷後は弁護士に電話で「上告審で闘ってください」とだけ伝えたという。

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2011年6月18日のニュース