女子高生シンガー 阿久さんにテーマ曲ヒット誓う

[ 2011年6月7日 06:00 ]

 テレビ朝日系「第93回全国高等学校野球選手権大会」関連番組のテーマ曲を現役女子高生シンガーの川上ジュリア(17)が歌うことになった。自ら作詞した新曲「ずっとここから」(8月20日発売)。川上は5月末に東日本大震災で被災した岩手県陸前高田市の高田高校を訪問。作詞家の故阿久悠さんが同校の88年甲子園初出場時に贈った詩の石碑に向かい、ヒットを誓った。

 大震災から2カ月半。高田高校を訪れ、津波が校舎3階にまで押し寄せて全壊した時のがれきの山を目の当たりにしたジュリア。「しばらくは声が出なかったほど驚いた」と振り返った。

 そこで目に映ったのが同校の夏の甲子園出場を記念した石碑。校舎正面で無傷のまま凛(りん)と立っていた。79年から06年までの27年間、夏の甲子園期間中にスポニチで阿久さんが連載していた「甲子園の詩」。石碑には「甲子園に1イニングの貸しがある。そして、青空と太陽の貸しもある」と8回コールドゲームで滝川二高に敗れた同校へ寄せた詩が刻まれていた。

 石碑を前にジュリアは「大きな津波が押し寄せたのに力強く残ってる姿に感動した」という。詩をじっくりと読み「球児へ送る熱いオーラみたいなものを感じた」そうで、天国の阿久さんへ夏の甲子園を自分の歌で熱くすることを誓った。

 約5時間の滞在中には野球部員のユニホームをたたんだり、飲料水を運ぶなどマネジャーの仕事も体験。球児と触れ合い「限られた時間の中で猛練習する姿を見て、甲子園へ行く!という強い意志が伝わってきて、みんながとても大きく見えた」と言う。

 「ずっとここから」は普遍的な応援歌。「私自身も高校生活最後の夏。悔いのないように全力で歌っていきたい」と球児と同じくらい思いは熱い。7月19日から放映される「速報!甲子園への道」を皮切りに、高校野球中継など関連番組で流される。「熱闘甲子園」などでおなじみの阿久さん作詞の名曲「君よ八月に熱くなれ」もカバーし、新曲のカップリングとして収録する。

 ◆川上 ジュリア(かわかみ・じゅりあ)1993年(平5)12月13日、北海道生まれ。06年に12歳で受けたオーディション「a―motion」で1万人の中からグランプリを獲得し芸能界入り。09年9月にソロプロジェクト「JURIAN BEAT CRISIS」で音楽活動をスタートさせた。

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2011年6月7日のニュース