デップ 日の丸横断幕に被災者激励の言葉

[ 2011年5月6日 06:00 ]

横断幕の前で肩を組むジョニー・デップ(左)と中田英寿氏

 人気映画シリーズの最新作「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」の公開(20日)を前に、主演俳優のジョニー・デップ(47)が4日(日本時間5日)、米ロサンゼルスで日本メディア向けに記者会見した。東日本大震災の被災者を励まそうと、日の丸を模した横断幕に応援の言葉を書いた。横断幕は各国での試写会を回って寄せ書きを集め、17日に予定する日本プレミア会場に届く。

 「witH utmost Respect and All my support Always(心からの敬意を込めて皆さんを応援しています)」。縦1メートル、横3メートルの横断幕にマジックで書き込んだ。日本プレミア(会場未定)はスケジュール調整がつかず欠席するため、スタッフらが考えた“日の丸応援横断幕”だ。

 7日にカリフォルニア州のディズニーランドで行われるプレミアを皮切りに、ロシア、ロンドンを巡回。デップ演じる海賊ジャック・スパロウの元恋人役として今作から登場するペネロペ・クルス(37)、父親役で「ローリングストーンズ」のキース・リチャーズ(67)ら出演陣やスタッフも寄せ書きに加わる。さらに各国ファンの書き込みで埋め尽くされ、日本に届く予定。

 注目作の公開を控え、ロス市内には少なくとも約40カ国のメディアが集まっている。ただ、主演者が一つの国に向けて会見したのは、ハリウッドの慣習では異例中の異例。デップは冒頭に「日本は大変な時ですが、われわれ“パイレーツ”のキャスト、スタッフみんなができる限りのことをして災害に苦しむ日本の復興のお役にたてれば」と、さらなる支援も口にした。

 日本には8度訪れており「人々の優しさ、思いやり、親切心、尊敬心に感銘を受けている。行くたびに楽しい思い出ができる」と特別な思いを寄せる。ジーンズにサングラス、口ひげのおなじみのいでたちだが、髪を短く整え、穏やかに話した。「日本語で会見できなくてごめんね」と気遣い、「横断幕はしばらく旅をして海を渡ります。そして、世界規模で日本を支援したい。日本人は強い文化と強い心を持った人々だと思うので、復興できると信じています」とエールを送った。

 サッカー元日本代表の中田英寿氏(34)がゲストで同席。「(震災は)時間がたつと忘れられてしまう。このように世界中の人が覚えてくれるのは、とても意義がある」と話した。

 ≪次回作にも意欲≫デップは「娘が3歳、息子が生後6カ月の時、第1作を撮影したけど、もう12歳と9歳になった。今回の撮影中はハワイ、ロス、ロンドンとずっと一緒だったんだ。2人ともジャックが好きだから続けていきたい」と次回作にも意欲を見せた。米国では既に第5作の脚本を製作中との報道もある。

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