余命宣告の入川保則 チャリティー朗読会でジョーク連発

[ 2011年5月1日 06:00 ]

余命半年を宣言されている入川保則(中央)は朗読会後に取材を受ける

 直腸がんのため、余命6カ月と告知を受けている俳優の入川保則(71)が30日、都内で東日本大震災のためのチャリティー朗読会を行った。

 神戸市出身で、95年の阪神大震災で友人を亡くしたつらい経験もあり、「(被災者の)悲しみや苦労が分かる。幼い子供も亡くなった。私が代わってあげたかった。少しでもできることをしたい」と話した。入場料などの一部を被災地へ寄付するという。

 昨年7月にがんが見つかり、切除手術を受けたが、全身に転移。今年1月中旬に医師に「あと半年の命」と診断され、3月に会見。「命は8月いっぱいです」と明かした。仕事を優先して抗がん剤などの延命治療を拒否。この日は、約70分の2公演をよどみない声で行った。

 公演の合間に取材に応じ「怖がっても死ぬなら怖がらない方がいい」と笑顔ものぞかせ、自身の3度の離婚歴をジョーク交じりに「“余命が6カ月”が“嫁が6人”に聞こえて」「“3カ月、面倒を見たい”と言う女性がいたら死んでもいい」などと笑わせた。

 自分の葬儀へ向け読経とお礼の言葉は既に録音済みだそうで「あとは喪主がカセットのボタンを押せばいいだけ」と明るく話した。5月中旬には映画の撮影も控えており、「倒れるまで仕事はします」と力強く誓っていた。

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