「ダークダックス」高見沢宏さん逝く

[ 2011年1月9日 06:00 ]

亡くなった「ダーク・ダックス」高見沢宏さん(1996年6月撮影)

 男声コーラスグループの草分け「ダークダックス」のメンバーで「パクさん」の愛称で親しまれた高見沢宏(たかみざわ・ひろむ)さんが7日午後1時53分、心不全のため神奈川県藤沢市の自宅で死去した。77歳。静岡県出身。優しく温和な人柄でファンの人気も高かった。今年結成60周年の記念公演を検討していた中での悲報にメンバーは大きなショックを受けている。

 所属事務所によると、高見沢さんは昨年2月に体調を崩して以来、入退院を繰り返していた。先月19日に自宅へ戻り療養していたが、7日に容体が悪化。夫人や3人の子供にみとられながら静かに息を引き取った。

 09年10月、東京・上野の東京文化会館で行ったリサイタルが最後のステージ。今年は結成60周年で、メンバーと「また一緒にやろうね」と記念公演を検討していた矢先だった。突然の悲報にメンバーは「コメントできるような心境ではない。勘弁して」と関係者に吐露。今後についても「今は何も考えられない」と深い悲しみに暮れている。

 51年に慶応大の男声合唱団「ワグネル・ソサィエティー」所属の佐々木行(78)、喜早哲(80)、遠山一(80)で結成されたダークダックスへ翌52年に加入し、トップ・テナーを担当。55年に「トロイカ」でデビュー。男声四重唱団としてロシア民謡、童謡など幅広いジャンルを歌いこなした。抜群のハーモニーと品の良さが愛され、デューク・エイセス、ボニージャックスとともにコーラスブームを巻き起こした。

 ヒット曲は「ともしび」「雪山讃歌」「北上夜曲」「山男の歌」「銀色の道」など多数。レパートリーは1万5000曲といわれる。高見沢さんはメンバー最年少ながらきちょうめんで責任感が強く「いかにも“慶応ボーイ”らしい紳士」(関係者)として、ファンに人気があった。曲のアレンジを主に担い、メンバーの信頼も厚かった。

 58年にNHK紅白歌合戦の第9回大会に初出場し、以後計15回出場。ソロ歌手ではないグループでの紅白出場は初めてだった。60年以降は旧ソ連(ロシア)をはじめ欧米、南米諸国など海外でも公演を重ねた。4人そろって芸術選奨文部大臣賞を受賞、93年には紫綬褒章を受章した。

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