幅広い活躍の狂言師 茂山千之丞さんが死去

[ 2010年12月4日 19:47 ]

 大蔵流狂言師で、兄の茂山千作さんとの名コンビで知られた茂山千之丞(しげやま・せんのじょう、本名政次=まさつぐ)さんが4日午後1時43分、肝細胞がんのため京都市の病院で死去した。87歳。京都市出身。葬儀・告別式は近親者のみで行う。喪主は長男で狂言師のあきらさん。

 幼少から狂言師として活動。戦後は、武智鉄二さん演出の舞台「夕鶴」などに出演したり、オペラの演出を手掛けるなど、他の芸能との共演を禁じた狂言界のしきたりを打ち破り、注目された。新作狂言の演出にも力を注いだ。
 千作さんと全国の学校巡演に取り組み、狂言普及に尽力した。著書に「狂言役者-ひねくれ半代記」など。

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2010年12月4日のニュース