イルカ漁批判「ザ・コーヴ」東京での上映すべて中止に

[ 2010年6月4日 19:53 ]

 日本のイルカ漁を批判した米映画「ザ・コーヴ」について、東京都内の「シネマート六本木」と大阪市内の「シネマート心斎橋」の映画館2館が4日、予定していた上映を取りやめた。既に東京・渋谷の1館が中止を決めており、これで東京での上映予定はすべて中止となった。

 関係者によると、同作品の上映中止を求める抗議や街宣活動があり、新たに中止を決めた2館を運営するエスピーオーは「劇場以外を含めて、迷惑をかける可能性が高くなったため」と説明している。映画は今月26日、東京の2館を皮切りに全国で順次公開される予定だった。
 上映中止を受けて、主演のリック・オバリー氏は「一部の過激な人たちが本作を見る権利を人々から奪うことは、民主主義を脅かす行為だ」とのコメントを発表。日本での配給会社アンプラグドは「引き続き上映を目指したい」としている。
 映画は和歌山県太地町でのイルカ漁を隠し撮りしたドキュメンタリーで、今年の米アカデミー賞を受賞した。

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2010年6月4日のニュース