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燃料電池車500万円台に 官民が25年の価格目標

[ 2019年3月9日 17:05 ]

トヨタ自動車の「MIRAI(ミライ)」
Photo By 共同

 政府と自動車業界が水素を使う燃料電池車(FCV)の普及に向け、2025年の販売価格を500万円台に引き下げる目標を検討していることが9日、分かった。現在は700万円強で、ハイブリッド車(HV)より300万円程度高い。価格差を70万円程度に抑え、販売台数を引き上げる。

 政府は25年の大阪・関西万博を照準に水素エネルギーの普及を推進している。トヨタ自動車などの民間企業と協力し、3月中にも公表する水素の活用に向けた工程表に盛り込む。

 FCVは20年までに4万台の普及目標を掲げていながら、現状は約3千台と出遅れている。水素タンクなど貯蔵システムのコストが大きく、価格の高止まりを招いている。政府は量産化の技術開発を支援し、コストを飛躍的に削減する考えだ。

 FCVの購入補助金や減税制度を含めれば、HVとの実質的な価格差はさらに縮まる。政府は25年までに20万台、30年までに80万台としている普及目標の達成が現実味を帯びるとみている。

 燃料電池を使った乗用車は02年12月にトヨタ自動車とホンダが販売を開始した。トヨタは14年12月に「MIRAI(ミライ)」を、ホンダは16年3月に「クラリティ フューエルセル」を発売している。

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