トヨタ、燃料電池特許5680件を無償提供 究極のエコカー普及へ

[ 2015年1月6日 07:23 ]

 トヨタ自動車は5日、世界で保有する燃料電池に関する約5680件の特許を関連業界の企業に無償で提供すると発表した。幅広い企業に技術を活用してもらい、走行中に水しか排出しない究極のエコカー、燃料電池車の普及を促す。

 世界最大の家電見本市「インターナショナルCES」が6日(日本時間7日)、米ラスベガスで開幕するのに先立ち明らかにした。

 トヨタは燃料電池車「MIRAI(ミライ)」を昨年12月、世界の自動車メーカーで初めて一般販売。特許開放でトヨタ方式を広め燃料電池市場の主導権を握る考えもありそうだ。

 トヨタが単独保有している特許が対象で、燃料電池システムの制御に関する約3350件、水素用の高圧タンク関連の約290件などを、市場の草創期にあたる2020年末まで無償提供する。

 燃料電池車が燃料補給に使う水素ステーション関連の約70件はステーション設置を推進するため無期限で無償化する。

 特許を使いたい企業はトヨタと個別に契約書を締結する必要がある。

 エコカーの特許をめぐっては、米電気自動車(EV)ベンチャーのテスラ・モーターズが昨年、EV関連の特許を開放している。(共同)

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