ダットサン インドで33万円 ゴーン氏「歴史を復活」

[ 2012年3月21日 18:23 ]

 日産自動車のカルロス・ゴーン社長は21日、新興国で復活させる「ダットサン」ブランド乗用車の説明会で、インドでは価格を4千ドル(約33万円)前後とする方針を明らかにした。開発から生産まで徹底して現地化し、消費者が必要とする品質や性能に絞り込む。インドなど3カ国で2014年から販売を始める。

 ゴーン社長は「新興国でリーダーになるための戦略の一環。日産の歴史の一部を21世紀のブランドとして復活させる」と狙いを語った。日本など先進国で販売する予定はないという。

 ダットサンの新商品は自動車市場が急成長するインド、インドネシア、ロシアが対象。エンジン排気量や性能、デザインなどは各市場のニーズに合わせて個別に開発し、インドネシアでの価格は1万ドル(約83万円)以下になる予定。

 初めて車を買う顧客層に狙いを定め、3カ国で発売から1年以内に2車種ずつ投入する。3カ国で販売する日産車のうち、16年には3分の1から半数をダットサンとする計画だ。

 将来は3カ国以外の新興国にもダットサンを展開する方針という。

 ダットサンの乗用車は、1981年に日産ブランドに統一されるまで「頑丈で手ごろな価格の車」(ゴーン氏)として世界各地で自動車の大衆への普及を支える役割を担っていた。

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2012年3月21日のニュース