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村田 ゴロフキンよりコロナが怖い 4・9統一戦延期もうご免 ガラス越しに練習公開

[ 2022年3月29日 05:30 ]

ガラス越しの公開練習でスパーリングを行う村田諒太(左、代表撮影)
Photo By 代表撮影

 WBAスーパー王者の村田諒太が28日、都内の所属ジムでIBF王者ゲンナジー・ゴロフキンとの王座統一戦に向けて公開練習を行った。新型コロナウイルス感染防止のため報道陣はバルコニーからガラス越しに見学する異例のスタイル。最強の敵を迎える村田は、最恐の?“見えない敵”と闘いながら調整を続けていくことになる。

 日本ボクシング史上最大級のビッグマッチまで残り12日。異例の厳戒態勢で行われた公開練習で、村田は「これまでに経験のない心境。試合ができないことが一番の恐怖で、それが試合への恐怖を和らげてくれている」と心中を吐露した。

 19年12月を最後に、試合が決まりかけては延期の繰り返し。ゴロフキンとの統一戦も昨年12月から延期となっただけに「延期が一番怖い」が偽らざる本音だ。以前の世界戦では発表会見後から週1回の取材日が設定されたが、今回はなし。この日も入室が許可されたのは代表撮影のカメラマン2人だけで、記者はガラス越しに見守る形となった。

 村田自身も細心の注意を払っている。すでに1カ月半前から家族と離れてホテル暮らしで、食事はルームサービスが基本。初動負荷トレーニングなど、ジム外での練習も人の少ない曜日や時間帯を選んでいる。ジム側も村田以外はプロ選手でもジム立ち入りを原則禁じるなど全面協力。この日、当日の観客数を収容2万2000人に対し、1万6000人に制限し、来場者に特製マスクを無料配布することも発表した。

 以前から熱望していた最強の敵との一戦。コロナという敵との闘いも続き「リングに上がる前に燃え尽きるのが一番嫌なパターン。(試合が行われて)感傷に浸る自分がいるかもしれない。そういう心積もりで備えたい」。シビアな闘いの先に最高のファイトが待っている。

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