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田中恒成所属の畑中ジム会長がJBCの回答書を一刀両断「疑惑だらけ」 井岡一翔のドーピング疑惑で

[ 2021年5月15日 14:19 ]

質問状に対するJBCの回答書についてオンラインで会見したボクシング畑中ジムの畑中清詞会長
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 プロボクシング畑中ジムの畑中清詞会長(54)は15日、オンラインで会見し、日本ボクシングコミッション(JBC)に対して「疑念だらけです」と不満をあらわにした。昨年12月に畑中ジム所属の田中恒成(25)が出場したWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチのドーピング検査で、王者・井岡一翔(32=Ambition)から大麻成分などが検出されたとする問題に関し、畑中ジムは4月30日付けで日本ボクシングコミッション(JBC)と長岡勤コミッショナーに対して質問状を送付した。今回はその内容とJBCからの回答について初めて明かした。

 JBCへの質問は次の3点。

 (1)倫理委員会のメンバーを開示してほしい

 (2)1月からのドーピング問題に関する動きを開示してほしい

 (3)いつごろ倫理委員会の結論が出るのか

 JBCの回答は長岡勤コミッショナーではなく、永田有平理事長から届いた。

 (1)は“審理に影響する”として開示拒否された。畑中会長は「それは理解できる。(現段階では)これ以上、追求しない。ただ、倫理委の結論が出たのちには必ずメンバーを開示してほしい。結論が出た後には氏名が公表されるという前提で(メンバーには)責任を持って公正、適切に調査してほしい」とした。

 (2)は“調査中。結論が出るまで回答しない”と開示拒否された。畑中会長は「公正、適切な判断を待ちたい。(この問題に関する)報道を見る限りJBCの失態。弁護士と話し合い法的措置も検討している」とした。

 (3)についても有効な回答はなかったという。

 畑中会長は「回答は納得できる内容ではない」と不満をあらわにした。さらに「JBCは、WBOの興行をローカルコミッションとして請け負って催行している。WBOのドーピング規定に従い(興行を)行うことが大事。(倫理委員会の結論を受けてJBCから)裁定が出たのちにWBOへ質問状を送る用意がある」と今後の方針の一部を示した。

 畑中側が特に問題視しているのは主に2点。(1)検体の取り扱いが本来の手順を踏んでいないこと(2)検体から陽性反応が出てから問題解決に着手するまで時間がかかりすぎていること。この問題が発覚したため、次戦のマッチメークにも影響が出かねない状況。場合によっては損害賠償を求めることもあり得るという。また、JBCの裁定に納得がいかない場合、WBOに対し“昨年末の試合を無効とすることを求めるか”と問われ、畑中会長は「内容については弁護士と相談したい」と話すにとどめた。

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2021年5月15日のニュース