森武蔵、11回TKO勝ちでV3達成「世界の舞台で戦いたい」
プロボクシングのWBOアジアパシフィック・フェザー級タイトルマッチ12回戦は28日、東京・後楽園ホールで行われ、王者・森武蔵(21=薬師寺)が同級6位の溜田剛士(27=大橋)に11回1分39秒、TKO勝ちし、3度目の防衛に成功した。
ゴングと同時に飛び出してきた溜田の気迫に王者・森のスイッチが入った。序盤は足を使い、終盤に打ち合う作戦を描いていたが、「ボクサーとして、男として付き合ってしまった」と打ち合いに応じた。結果、序盤は溜田に主導権を握られた。だが、5回以降は冷静に足を使って自分のペースに引き込む。7回のラッシュでは仕留め切れなかったが、11回、溜田をコーナーに追い詰め、連打を浴びせたところでレフェリーが試合をストップ。デビューから続く連勝を12に伸ばした。
「溜田選手はタフだったし、タイトル戦に覚悟を決めてきていた。自分としては組み立てをしっかりしたかったけど、ちょっとムキになって序盤は向こうのペースになってしまった。そこが反省点ですね」
昨年1月から、数多くの世界王者を育てたキューバ人トレーナーイスマエル・サラス氏の指導を受けている。目標とする世界4階級制覇王者で現WBO世界スーパーフライ級王者の井岡一翔(31=Ambition)とラスベガス合宿の時期が重なったことがあり、「12ラウンドを戦うコツを教えてもらったこともある」という。大みそかに田中恒成(25=畑中)との大一番を控える井岡から前日に激励メッセージが届き、森は「チーム・サラスで勝ちをつなげられて良かった」と笑顔を見せた。
コロナ禍で今後は不透明だが、すでにWBO世界4位にランクされている。森は「来年には、早いうちに世界の舞台で戦いたい。ボクシングにタイミングや巡り合わせもあるので、僕は決まった試合をクリアしていくだけ」と世界初挑戦を視野に入れ、戦っていることを誓った。
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