元世界王者の久保隼 判定で再起戦飾る、倒せず涙「力量不足。残念」
プロボクシングの元WBA世界スーパーバンタム級王者・久保隼(30=真正)が26日、神戸市立中央体育館で58キロ契約8回戦に出場し、五十嵐嵩視(たかし、24=トコナメ)に8回判定3―0(2者が79―73、残る1者は78―74)で勝ち、再起した。
立ち上がりから右ジャブを的確にヒットして主導権を握った。ボディーをからめながら6回に左ストレートをクリーンヒットし、500人の観衆を沸かせた。ダウンシーンはなくても完勝。本人は倒せなかったことに不満な様子で「自分に求められる内容に、はるかに及ばないのは理解しています」など勝利後のリングで涙を浮かべた。その後、報道陣に涙の理由を問われ「自分が思い描くボクシングができないふがいなさ。(相手に)左ストレートが警戒されているのはわかったけど、それでも当てられる引き出しを増やさないと。力量不足。今回は練習(の手応え)が良かったのに。試合内容に結びつけられなくて残念」と語った。
昨年5月に敵地中国でWBA世界フェザー級王者・徐燦に6回TKO負け。同10月ごろに再起することを決め、今回は1年4カ月ぶりの試合だった。フェザー級で、いずれは世界王座返り咲きを目指すとしながらも「まず国内で僕がやりたい選手がいる。そこで勝ってからの話」とした。
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