大阪・枚方市で有観客ボクシング興行に850人 再開後関西初

[ 2020年8月9日 15:21 ]

出身地の枚方市で元日本ウエルター級王者の矢田良太(左)は藤井拓也を下し、再起した
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 国内ボクシング興行再開後、関西では初めての有観客興行が9日、大阪府枚方市の枚方市総合体育館で計7試合実施され、前売り券を購入した850人のファンが駆けつけた。

 主催したグリーンツダジムの本石昌也会長は第5試合前にリングであいさつ。「昨日まで本当に開催できるのか、直前で中止になるんじゃないかと悩みました。(開催を決めてから)この2カ月は本当につらかった。でも大変な時だからこそ前に進まないといけない。誰かがやらないとボクシング興行ができなくなると会長として開催を決意しました」。この日に至るまでの心中を明かしつつ、来場したファンや協力してくれたスポンサーをはじめ関係各方面に感謝。ファンから「よう頑張った!」とのかけ声が響き、場内は大きな拍手に包まれた。

 大阪府では新型コロナウイルス感染者が急増しており、7日に新規感染者255人が確認されて過去最多を更新。また、7月下旬に大阪市内の別のジムでクラスターが発生。開催が危ぶまれる状況だった。本石会長は、ボクシング再開を信じて努力する選手たちに成果を発揮する舞台を提供するのが使命と受け止め「一人でも多くの人に私たちが戦う姿を見てほしい」と予定通りの開催を決断した。

 開催地の枚方市役所、同市の吉田病院などと協議を重ね、日本ボクシングコミッションと日本プロボクシング協会によるコロナ対策のガイドライン順守を徹底。場内の換気や入場者に検温、マスク着用を求めたほか、警備員30人に加え、コロナ対策に特化した10人を配置した。会場は収容人員3500人ながら、今回は観客とスタッフ約200人を合わせても3分の1以下に抑えた。

 メーンのウエルター級8回戦は、枚方市出身で元日本同級王者の矢田良太(31=グリーンツダ)が藤井拓也(32=三迫)に5回2秒TKO勝ち。昨年12月のWBOアジアパシフィック同級王座決定戦で別府優樹(29=久留米櫛間&別府優樹)と壮絶な打ち合いの末、10回TKO負けして以来の試合で再起を果たした。4回終盤に右ショートでダウンを奪った。再開後に矢田がラッシュをかけた際にもみ合う形で2人とも転倒。この際に左足を痛めた藤井は5回も戦う構えを見せたが、ドクターチェックで試合続行不可能と判断され、レフェリーが試合を止めた。

 地元で再起した矢田は1歳1カ月になる長男の都氣(とき)くんを抱えながら「振り回すのではなく、内から出すパンチを出せた。正直、今回は今までで一番練習してきた。目標は年内に東洋チャンピオンです」と力強かった。

 本石会長は「無事に開催できてホッとしました。大阪のジムでクラスターが発生した時には“興行は無理だな”と精神的に、きつかった。でも、ここでやめたらアカンと思った」と振り返った。大赤字を覚悟して臨んだ興行だったが、スポンサーの協力もあり「収支はトントンぐらい」という。

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