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八重樫“胸囲の成長”!王者とリーチ差11センチも「織り込み済み」

[ 2019年12月21日 05:30 ]

IBF世界フライ級タイトルマッチ   王者モルティ・ムザラネ 《12回戦》 同級14位・八重樫東 ( 2019年12月23日    横浜アリーナ )

予備検診を受ける八重樫(手前)とムザラネ(撮影・島崎忠彦)
Photo By スポニチ

 トリプル世界戦の予備検診が20日、都内で行われ、6選手とも異常なしと診断された。国内最年長の36歳10カ月で世界王座奪取を狙う元3階級制覇王者・八重樫東(大橋)は、IBF世界フライ級王者モルティ・ムザラネ(南アフリカ)とほぼ同じ身長ながらリーチ差が11センチもあることが判明。一方で胸囲は17年5月の前回世界戦よりも3・5センチ増の91・5センチと、ハードトレーニングの積み重ねを証明する形となった。

 八重樫が困惑の表情を浮かべた。身長は自身が1メートル60、ムザラネは1メートル60・5と大差なかったが、リーチは1メートル64対1メートル75と11センチもの差があった。5月の黒田雅之(川崎新田)戦で1メートル67・5だったムザラネは7カ月で7・5センチもリーチが伸びたことになる。「想定より長かった。1メートル70ぐらいかと…。違う種類の人間ですね」と苦笑いし、大橋秀行会長も「身長1メートル60で1メートル75という選手は初めて見た。ビックリした」と驚きを隠さなかった。

 もっとも、胸囲は王者を4・5センチ上回る91・5センチを記録。17年5月のメリンド(フィリピン)戦の88センチから3・5センチも増えた。年に数回ミニ合宿を張るなど、積極的に取り組むフィジカルトレーニングのたまものだ。松本好二トレーナーが「受ける方がしんどい」と悲鳴を上げるミット打ち10ラウンドなど、練習量は今もジム一番。反応力の衰えを防ぐため、反復横跳びも練習に取り入れた。「年齢を重ねるってことは、練習量を増やさないといけないと思っているので。休むのは大事だけど、やることをやらないで休むと能力を落としているだけ。それは仕事も一緒じゃないですか?」。昨年からは「完全休養したところで疲れは抜けない」と試合前は休みなしで体を動かしている。

 長いリーチの相手とは何度も戦い、不利を逆手に取る戦い方も分かっている。「織り込み済みです。それが(ムザラネには)アダになるんじゃないですか」。百戦錬磨のベテランはニヤリと笑い「久しぶりの世界戦で不安半分、ワクワクが半分。当日は覚悟を決めてリングに上がる」と決意表明した。

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2019年12月21日のニュース