井上尚弥 右目上の傷で「やっとボクサーになれた感じ」「持ちこたえられた理由は息子の存在」
ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)バンタム級トーナメントで優勝したWBA&IBF世界同級統一王者・井上尚弥(26=大橋)がノニト・ドネア(36=フィリピン)との決勝から一夜明けた8日、横浜市内のジムで会見し、5階級制覇王者との激闘を振り返った。
グレーのジャージ姿で現れた井上は「一睡もしてないので眠いです」と言いながら晴れやかな表情。「やっとボクサーになれた、世界戦をやれた感じ。この傷がうれしいって…不思議な感覚です」と笑みを浮かべた。
ドネア戦では2回に左フックを浴びて右目上を切った。「カットに関しては何の問題はなかったけど、たぶん眼球がダメージを受けてドネアが2人いる状態が最終ラウンドまで続いた」と説明。それドネア陣営に悟られないように戦い続けた。左ジャブとフットワークを使ってポイントアウトする戦術に切り替え、さらに“捨てラウンド”もつくる中、9回に強烈な右ストレートを顔面に浴びた。
「正直言って効きましたね。持ちこたえられた理由は息子の存在。バチンと効かされた瞬間、息子の顔が浮かんだ。それだけ家族の存在がボクシングでも大きいんだと思いました」
米大手プロモーター、トップランク社と契約。今後は米国でも試合をすることになる。現時点では時期や対戦相手は決まったいないが、井上はバンタム級にとどまる意向で、WBO正規王者のゾラニ・テテ(南アフリカ)や弟・拓真(23=大橋)を判定で下したWBC王者ノルディーヌ・ウバーリ(33=フランス)らが候補となる。井上は個人的な願望として「拓真の敵討ちをしたい」と改めて表明。「先のプランは大橋会長に任せてやっていきたい」とした。
「しばらくは家族とゆっくりした時間を過ごしたい」と希望。負傷もあるため、練習再開の時期は未定だが、2020年はモンスターが海外に羽ばたく年になる。
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