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亀田興毅 天心戦は家族から止められた 挑発行為せず「ボクシングの厳しさ教える」

[ 2019年5月21日 14:54 ]

AbemaTV3周年記念1000万円シリーズスペシャルマッチ記者会見に出席した那須川天心(左)と亀田興毅
Photo By スポニチ

 6月22日に対戦するキックボクシングの“神童”那須川天心(20=TARGET/Cygames)と、ボクシング元世界3階級王者の亀田興毅氏(32)が21日午後1時すぎから東京都内で記者会見に臨んだ。試合は、AbemaTVの3周年を記念した特別企画「那須川天心にボクシングで勝ったら1000万円」のシリーズ第3弾として組まれ、記者会見は19日から延期されていた。

 令和の格闘界を担う天心に対し、平成を代表するファイターはリスペクトの言葉を並べた。サングラスに黒づくめのスーツ姿。「一応雰囲気だけ出しとこうかと」と笑いを誘った後、サングラスを外した。まず、天心を1RでTKO勝利した昨年大晦日のメイウェザー戦を振り返り、取材陣に「俺がやったらどうだったか、そこを質問してください」と要請した後、間を置いて「さすがに俺も1RでKOされます」と本音を漏らした。

 天心をKOする確率について問われると「自信が無かったらここには来ていない」としつつ「正直、キックボクサーでボクシングをやるって何をナメたことを言ってるんだと思ったんですけど。この前の1000万円の企画の試合とか見てたら結構強いなと、(俺も)ナメとったらあかんなと」と率直に述べた。

 家族からは「引退してからほとんど何もやってないから、『お前もう危ないぞ。やめとけやめとけ』」と止められた。また、父親の史郎氏をこの会見に招待したが「『言うの遅いわ。俺バーベキューあるから』って一撃で断られて。そんな状況ですよ亀田家」と苦笑しつつ、「試合の時は親父にもセコンド付いてもらおう思っている」と明かした。

 かつてのような挑発的な姿勢は見せずに、終始笑顔。それでも最後は「未来を背おう若人にボクシングの厳しさを教えたろうかなと思います」と表情を引き締めた。

 一方の天心は緑のスーツにえんじ色のネクタイ姿。「すばらしい(元)チャンピオンとこういう企画で交わえることがうれしい」と、こちらも尊敬の言葉を並べた。元王者とは初対面「若いころの亀田選手を見ていたので…いろいろ言われるのなかなと」とハラハラしていたが、会ってみたら「すごい紳士な方で」と好印象を抱いた。これには亀田氏も「俺もおっちゃんやで。天心君の年齢だったらイケイケだったけど」と頭をかいた。

 亀田氏は今月5日に自身のインスタグラムで、1日に放送された天心の挑戦者決定トーナメントについて「まず出場した元ボクサーの方々は引退者なので仕方がないとはいえ、もう少しプライドを持って出場してもらいたかった。せめて3ラウンドぐらいはバテずに動いて欲しかった」と苦言。「少なくとも自分だったら元チャンピオンとして恥ずかしくない状態には仕上げてリングに上がる。俺が天心選手とやってたら良かったな…笑」と自信を見せていた。これを受けてAbemaTVが双方に打診して実現する。試合は午後7時から生放送される。

 天心は、「1000万円」シリーズ史上で過去最高の応募数となる3500人から選ばれた挑戦者2人と対戦。WBA世界スーパーフライ級の元王者・テーパリット(30=タイ)と“史上最強のダークホース”藤崎美樹(29)にKOを許さず連勝。現RISE世界フェザー級王者の強さを証明し、1000万円を死守した。

 亀田氏は2017年5月に、同局「亀田興毅に勝ったら1000万円」で一般視聴者4人と対戦し、4連勝している。

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