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井上拓真「暫定という言葉を取りたい」 統一戦へ意欲 正月は家族で温泉旅行

[ 2018年12月31日 15:42 ]

王座奪取から一夜明け、記者会見を行う(左から)父・真吾トレーナー、井上拓真、大橋会長(撮影・島崎忠彦)
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 30日に行われたボクシングのWBC世界バンタム級暫定王座決定戦で勝利した井上拓真(23=大橋)が31日、横浜市内の所属ジムで会見し、兄・尚弥に続く世界王者のベルトを獲得した喜びをあらためて語った。

 「小さいころからの夢だったので、勝つことができてホッとしています。前半、相手に付き合う部分があったのは課題として残ってけど、中盤から足を使って距離をとりながらポイントアウトできたし、収穫もあった。いい経験ができました」

 無敗だったタサーナ・サラパット(タイ)に12回判定勝ち。バッティングで鼻の上部を切り、右目の周辺も腫れていたが、内容以上に勝利にこだわった一戦を制して家族の夢を実現し、その表情は晴れやかだった。

 ただ、正規王者との統一戦が義務づけられており、手放しで喜んでばかりはいられない。父の慎吾トレーナーは「うれしかったけど、次があるので。悪いところは分かったので(課題を)、早く直していこうね、という話をしました」と表情を引き締めた。

 正規王者は同級1位ウーバーリ(フランス)と同級3位ウォーレン(米国)が対戦する来月19日の王座決定戦で決まる予定。大橋会長は「どちらが勝ってもサウスポーなので、また、いいパートナーを呼びたい」とサポートを約束。統一戦の時期は未定だが、拓真は「暫定という言葉を取りたいという気持ちは大きい。早く正規チャンピオンになりたい」と意気込んだ。

 試合では2年前にケガした右拳も痛めた。拓真は「ただの打撲です」と軽傷を強調したが、緊張の中で12回を戦い抜き、疲労は小さくない。お正月には家族で温泉へ行く計画を立てており、まずは体を休め、回復に努める。

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2018年12月31日のニュース