京口 マカオ入り、“相棒”体重計忘れても…調整問題なし
WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ スーパー王者ヘッキー・ブドラー(南アフリカ)《12回戦》同級1位・京口紘人 ( 2018年12月31日 マカオ・ウィンパレス )
大みそかに2階級制覇に挑戦する前IBF世界ミニマム級王者・京口紘人が24日、成田空港から香港経由で試合地のマカオ入りした。海外での体重調整には欠かせない体重計を忘れる痛恨のミスを犯したが、減量を含めた調整は順調。3年連続の大みそか出陣で、ジムの先輩王者たちが巻いてきた老舗団体WBAのベルトを獲りにいく。
「心細いです」。出発前の成田空港で京口が苦笑いした。荷物の中に“マイ体重計”がない。慣れない地での体重調整が鍵を握る海外遠征にもかかわらず、プロデビューした16年4月以来2年8カ月愛用してきた必需品を入れ忘れた。ミニマム級時代に比べると回数は減ったものの、現在も一日5、6回は体重計に乗るほど体重チェックを怠らない男らしからぬミス。「自分の部屋で測れる状態にしたい」と後からマカオ入りする関係者に購入してもらうことで解決したが、幸先の悪いスタートとなった。
しかし、早めに取り組んだ減量と1階級上げた余裕もあり、調整自体は問題ない。体重はこの日朝の時点でリミットの48・9キロまで2・3キロ。前日23日に計110ラウンドに及んだスパーリングも打ち上げ、「今までやってきた調整の中でも一番いい」と手応えを口にした。現地での食事用に米と粉末のワカメスープなどを持参し、マカオには両親らが応援に駆けつけることも決定。この日はクリスマスイブで、「自分へのプレゼントはないけど、大みそかに世界のベルトを獲って応援してくれる人たちに恩返ししたい」と話した。
ジムの先輩王者である内山高志(スーパーフェザー級)、河野公平(スーパーフライ級)、田口良一(ライトフライ級)はいずれもWBAの黒いベルトを腰に巻いてきた。ミニマム級でIBFの赤いベルトを獲得した京口も2階級目で狙うのはWBA。「やっぱりWBAとWBCは日本でもなじみがある。海外のリングで2階級制覇を実現して、男になってきたい」と決意を語った。
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