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引き分けで両者防衛 正規王者・新藤「すっきりしない」 暫定王者・渡部「不思議な感じ」

[ 2018年12月20日 23:24 ]

<日本スーパーウエルター級王座統一戦>引き分けで両者防衛となった正規王者・新藤(右)と暫定王者・渡部
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 ボクシングの日本スーパーウエルター級王座統一戦は20日、東京・後楽園ホールで行われ、正規王者・新藤寛之(32=宮田)と暫定王者・渡部あきのり(33=角海老宝石)は引き分けで両者防衛となった。

 5回終了時に公開された採点は3者ともに新藤を支持。だが、渡部は後半に巻き返し、終わってみれば、3者3様のドロー。正規、暫定王者ともに防衛という結末に新藤が「すっきりしない」と言えば、45戦目で初引き分けの渡部は「不思議な感じ。勝ちたかった」と悔しがった。

 花咲徳栄高では渡部が1年先輩。インターハイで準優勝し、高校在学中にプロデビューした渡部に対し、新藤はインターハイ出場も叶わず、平成国際大でもレギュラーになれなかったという。

 先輩後輩対決でやりにくさを感じていたのは渡部だったが、渡部にはどうしても勝ちたい理由があった。今年4月に長女が白血病であることが判明。8月に暫定王座を獲得した時に公表していた。愛娘は完治はしていないものの、数日前に退院し、クリスマスや年末年始を一緒に過ごすことができる。その前にベルトを手放すことだけは避けたかった。

 勝利を届けることはできなかったが、結果としてベルトは死守。「ベルトがなくなったと思ったけど、残ったので…。うれしくも悲しくもないけど、幸せを感じている」と話した。

 なお、日本バンタム級王座決定戦では木村隼人(29=ワタナベ)が高野誠三(29=真正)に8回TKO勝ちし、暫定王者となった。

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2018年12月20日のニュース