王者・吉野 3回KO勝ちで3度目の防衛に成功 次戦は来年のチャンピオンカーニバル
ボクシングの日本ライト級タイトルマッチ10回戦は13日、東京・後楽園ホールで行われ、王者・吉野修一郎(27=三迫)が同級10位の挑戦者・小林和優(35=RK蒲田)に3回1分37秒TKO勝ちして3度目の防衛に成功した。3試合連続KO防衛で5試合連続KO勝ちの吉野はデビューから9連勝(7KO)。小林は19戦10勝(6KO)8敗1分けとなった。
「向こうはダウンしたことがない。KO(負け)もカット(によるTKO)だけ。打たれ強いと思っていた」と話した吉野だが、序盤から武器の右ストレートを再三ヒットさせ、3回にカウンターの左フック一発で倒してノーカウントでのレフェリーストップ勝ち。V2戦は被弾もあった中での9回KO勝ちだっただけに、「打ち終わりを狙っていた。手応えはあった。きれいな顔で終われたので良かった」と会心の笑みをのぞかせた。
次戦は来年4月頃、チャンピオンカーニバルで同級1位・アクセル住吉(関門JAPAN)の挑戦を受ける予定。「考え得る中でも一番いい倒し方ができた」と満足そうに話した三迫ジムの三迫貴志会長は「(吉野にとって)2度目のチャンピオンカーニバルになるが、そこまでは必ず日本タイトルを防衛するようにと言ってきた。その内容次第で来年、もう1個上を考えないと」と東洋太平洋王座やWBOアジア・パシフィック王座への挑戦、あるいは世界ランカーとの対戦を計画していることを明かした。
ライト級はパウンド・フォー・パウンド(全階級を通じての最強ランキング)1位に評価されるWBAスーパー王者ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)を筆頭に、世界を代表するボクサーがひしめく激戦階級。吉野は「ゲーセンにラスボスがいる感じですね」と苦笑いで表現し、三迫会長は「大きな目標があるのは励みになる。じっくり慌てずに力をつけて、世界へ送り出したい」と構想を口にした。
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