×

宮尾綾香 1125日ぶり女王返り咲き!“因縁”池山にリベンジ判定勝ち「仮のベルトなので…」

[ 2018年11月20日 22:13 ]

<WBA女子世界アトム級暫定王座決定戦 宮尾綾香・池山直>10R、壮絶な戦いを見せる宮尾(上)と池山(撮影・木村 揚輔)
Photo By スポニチ

 ボクシングのWBA女子世界アトム級暫定王座決定10回戦は20日、後楽園ホールで行われ、元WBA王者で同級3位の宮尾綾香(35=ワタナベ)が前WBO同級王者の池山直(49=フュチュール)を3―0の判定で下し、暫定王座を獲得した。

 1回、宮尾はいきなり強烈な右フックを池山の顔面にヒットさせ、ダウンを奪う。それでも構わず前に出てくる池山を足を使ってかわし、時には正面からぶつかり合って押し勝つなど、テクニックとフィジカルを駆使。判定は1者が96―93、2者が97―92の大差となった。

 2015年10月22日、WBC王者だった小関桃(青木)との統一戦に敗れて王座陥落。16年12月には池山の持つWBO王座に挑戦したが、6回にスリップダウンして右膝前十字じん帯を断裂し、TKO負けした。それから2年。因縁の池山にリベンジし、1125日ぶりに女王返り咲き。宮尾は「世界王者になれたことは素直にうれしい。でも仮のベルト(暫定)なので正規王者を倒して真の王者になりたい」と新たな目標を掲げた。49歳の池山へ「試合をしてくれてありがとうございます」と感謝し、「今度は私がレジェンドになれるように頑張ります」と続けた。

 ガンダム好きの梅津宏治トレーナーから「サザビーになれ!」と指導を受けた。サザビーは機動戦士ガンダムシリーズに登場するシャア・アズナブル専用のモビルスーツで、多彩な武器を持つ。梅津トレーナーは「ヒット&アウェーだけじゃなく、接近戦を含めて攻撃の多彩さを求めた」と意図を説明。大けがから復活するだけじゃなく、進化を求め、基礎からボクシングを見直し、これまでとは違ったスタイルを作り上げた。

 宮尾は「けがをして良かったとは今は言えないけど、けがをしていなければ、できない練習があったのも確か。まだ道の途中。ここからがスタートだと思っています」と前を向く。“ボクシング界の上戸彩”を卒業し、“ボクシング界の赤い彗星”を目指す。

続きを表示

この記事のフォト

2018年11月20日のニュース