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尚弥 視線の先はSバンタム級 大橋会長「4階級制覇狙う」

[ 2018年10月9日 05:30 ]

衝撃的な70秒KO劇から一夜明け、スポニチ本紙を手に笑顔を見せる井上尚弥(撮影・尾崎 有希)
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 ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)バンタム級トーナメント1回戦を突破し、WBA世界同級王座の初防衛に成功した井上尚弥(25=大橋)が8日、横浜市内で一夜明けの会見を行った。衝撃の“70秒KO”に優勝への期待が高まる中、大橋秀行会長(53)はWBSS制覇後にもスーパーバンタム級に上げ、4階級制覇を目指す構想を明かした。

 衝撃的な勝利から一夜明け、会見場に現れた井上の顔には傷一つなく、表情は晴れやかだった。

 元WBAスーパー王者のパヤノを1回のワンツーだけでKOしたモンスターは「昨日(7日)の試合はパーフェクト過ぎた。100点かなという内容。自分がKOした中でも過去No・1ですね」と自画自賛。大橋会長も「歴史に残るKOシーン。30年、50年たっても映像が流れるんじゃないか」と興奮気味に話した。

 1回1分10秒でのKOは、日本人の世界戦最速、世界戦7戦連続&通算11試合KO勝利は日本新と、記録ずくめでWBSS準決勝に進出。優勝候補の筆頭に挙げられていた井上の評価はさらに高騰し、周囲の期待も高まるばかりだ。会見後、優勝後について質問された大橋会長は「スーパーバンタム級。それしかないでしょう」と4階級制覇を狙うことを明言した。

 WBSS代表を務めるザワーランド氏も「地球一番のパンチャー」と賛辞を贈った井上のパンチ力が、階級の枠を超えていることは誰もが認めるところ。3団体を統一することになる優勝でバンタム級最強を証明すれば、次のステージに向かうのは当然の流れとも言える。

 来春に予定される準決勝の相手は、IBF王者ロドリゲスと同3位モロニーの勝者。井上は20日に米オーランドで行われる両者の対戦を現地で視察する。報道陣から「次も1回KO?」と水を向けられると「KO宣言はしません」宣言。「一日一日、課題を持って集中して練習していきたい」と表情を引き締めた。 (大内 辰祐)

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2018年10月9日のニュース