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井上尚弥 WBSSに向け練習公開 サウスポー対策スパーで格の違い見せつける

[ 2018年9月28日 16:34 ]

スパーリングを行う井上尚弥(撮影・島崎忠彦)
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 ボクシングのWBA世界バンタム級王者・井上尚弥(25=大橋)が28日、横浜市内の大橋ジムで、初防衛戦を兼ねたワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)バンタム級トーナメント1回戦(10月7日、横浜アリーナ)へ向けた練習を公開した。

 元WBA同級スーパー王者で現6位のフアンカルロス・パヤノ(34=ドミニカ共和国)と同じサウスポーのアマチュア選手を相手に3ラウンドのスパーリングを披露。自身は軽く当てるマスボクシングだったが、ハンドスピードがある相手のパンチをブロックとダッキングで防ぐと、ガードの隙間を抜く右や打ち終わりを狙うカウンターを再三ヒットさせるなど、格の違いを見せつけた。

 前週で打ち上げたスパーリングは約120ラウンドにのぼり、体重はリミットの53・5キロまで「あと1・5キロ」。練習中に水分をしっかり補給し、汗もたっぷり出るなどコンディションは「仕上がってる状態。あとはダラダラ汗をかくだけ」という。スパーは一日最長でも6ラウンドだったが、「1ラウンドずつ結構追い込んだ。同じ2時間やるにしても、気持ちの追い込み方によって練習量は変わる」と質はさらに上がったことを強調した。パヤノについては「キャリアもテクニックもある。油断できる相手ではない」とし、「サウスポー独特の見えない角度から来るアッパーやロングパンチに気をつけたい」と注意点を挙げたが、「距離感をしっかり把握できて、自分が戦わなきゃいけない距離で戦えば問題なくクリアできる」と自信を示した。

 3階級制覇を達成して臨むWBSSについて、井上は「その階級の最強を証明する舞台。自分が望んでいた舞台が用意されたので、全力で挑むのみ」と抱負。大橋ジムの大橋秀行会長はWBA王座を奪取した5月のマクドネル(英国)戦が1回で終わってしまったことを受け、「次が本当にバンタム級が試される試合になる」と表現し、「パヤノは戦績以上にパンチ力もあると思う。きれいなスタイルの中でラフな攻撃力を持っている。見た目以上にやりにくいのでは」と警戒感も口にした。

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2018年9月28日のニュース