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WBOミドル級王者サンダースが禁止薬物に陽性反応 10月防衛戦不透明に

[ 2018年9月28日 07:46 ]

 ボクシングのWBO世界ミドル級王者ビリー・ジョー・サンダース(英国)が禁止薬物に陽性反応を示したと米スポーツ専門局ESPNが27日に報じた。8月30日に英シェフィールドで受けたボランティア反ドーピング機構(VADA)の検査で、興奮剤のオキシロフリンが検出されたもの。サンダースの今後はBサンプル(予備検体)の検査結果で判断されるが、10月20日に米マサチューセッツ州ボストンで予定していた指名挑戦者デメトリアス・アンドラーデ(米国)との防衛戦は難しくなった。試合のライセンスを発行する同州コミッションは10月8日に協議して結論を下す。

 10月20日の興行を主催するマッチルーム・ボクシングのエディー・ハーン・プロモーターはマサチューセッツ州コミッションの判断を待つ意向を示した。サンダースが欠場となってもアンドラーデは試合を行う予定で、王座剥奪となれば王座決定戦開催も視野に入れるという。WBOのパコ・バルカルセル会長は同州コミッションがライセンスを発行しない場合は王座を剥奪すると明言し、発行された場合でも調査を行い、試合を許可するか判断するとした。ただし、英国コミッションの規定ではオキシロフリンを試合後の検査のみにおいて禁止薬物と定められており、英国内の処分対象ではない。

 WBA世界ミドル級王者・村田諒太(帝拳)が戴冠前に一時標的としていたサンダースは26戦全勝(12KO)。15年12月に王座を獲得したが、ケガなどを理由に試合が延期されるケースが多く、まだ3度しか防衛を果たしていない。最近ではWBC世界ヘビー級王者デオンテイ・ワイルダー(米国)とレストランで乱闘騒ぎを起こしたり、薬物中毒とみられる女性をけしかけて通行人を襲わせたのを車中から笑って見ている動画が流出し、英国コミッションから10万ポンド(薬1488万円)の罰金処分を受けるなど、問題行動が目立っていた。

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2018年9月28日のニュース