絶対王者ゴロフキンが陥落…村田ビッグマッチ「険しい道に」
WBAスーパー&WBC世界ミドル級タイトルマッチ12回戦 ○WBA1位サウル・“カネロ”・アルバレス 判定2―0 統一王者ゲンナジー・ゴロフキン● ( 2018年9月15日 米ネバダ州ラスベガス )
ミドル級頂上決戦の再戦は元WBC同級王者サウル・“カネロ”・アルバレスが2―0で判定勝ち。8年以上も王座に君臨していた統一王者ゲンナジー・ゴロフキンにプロ40戦目で初黒星をつけた。ゴロフキンの王座陥落で、WBA同級王者・村田諒太(32=帝拳)は希望していたビッグマッチが遠のく結果となった。
中盤はカネロ、後半はゴロフキン優勢だったハイレベルの打撃戦は、ジャッジ2人が2点差でカネロを支持。WOWOWにゲスト出演した村田は2点差でゴロフキンの勝ちと見ていたが、「どちらに転んでもいい判定。カネロが良いボクシングをした」と分析した。
一方で、希望していた勝者とのビッグマッチが「険しい道になった」とも認めた。試合が実現しやすかったのは、東京ドームでの村田戦に関心を示していたゴロフキンの方。メキシコと米国で絶大な人気を誇り、自らの興行で高額ファイトマネーを生み出せるカネロは来日はもちろん、対戦実現も難しい存在。「現実的にカネロとやろうと思ったら、米国でもっとアピールしないといけない。あと2、3段階ステップを踏まないとたどりつけない」。スーパーフライ級時代の井上尚弥(大橋)がターゲットのローマン・ゴンサレスが敗れてショックを受けていた例を挙げ、「あの感情がちょっとは分かった」と苦笑した。
村田自身は10月20日にラスベガスで、指名挑戦者ブラント(米国)との2度目の防衛戦に臨む。「次の試合にいい形で勝って、誰かとやらせたら面白いなと思わせないと」。遠ざかったビッグマッチを引き寄せるには、強さを証明するしかない。
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