棚橋 オカダとの激闘は時間切れ引き分け!優勝決定戦に進出
新日本「G1クライマックス28」 ( 2018年8月10日 日本武道館 )
Aブロックは得点1位につけるエース・棚橋弘至(41)が優勝決定戦に駒を進めた。得点2位の前IWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(30)との頂上決戦は激闘の末、時間切れの引き分けとなりトップを死守。3年ぶりの優勝を懸けて、12日に日本武道館でBブロック代表と激突する。
これが勝利にこだわる男の姿だった。残り時間はほんのわずか。逃げ切って首位を守ることもできた棚橋だが、終了間際にハイリスクな懸けに出た。残り10秒を切りハイフライフローをオカダに見舞うも、勝負を決められず。それでも男は手負いの体にムチを打ち、再び立ち上がりトップロープへと向かった。
中盤まで優位に進めながら後半、オカダに浴びたカウンター気味のドロップキックで逆転を許した。何度もかわしたレインメーカーを食らい万事休すかと思いきや、相手の動きを読み切りチャンスを待つ。互いにスタミナを使い果たしながら、魂が体を突き動かした。気持ちだけで向かった最後のトップロープ。だが、無情にもその途中で終了のゴングが鳴り響き、激闘に幕が閉じた。
意識も飛び、両者が大の字になったマットの上。優勝決定戦に進む自らの名がアナウンスされると、柔和な笑みを浮かべ両拳を握り天に向けた。3年ぶりの優勝のチャンスがめぐってきたエースは「G1クライマックス17回目の出場だけど、今までの中で充実感が一番です。このシリーズは心と体と技がそろいました」とうなずいた。
Bブロックはケニー・オメガと内藤哲也が12点でトップに並び2差の2位に飯伏幸太とザック・セイバー・ジュニアがつける。「棚橋はもうご苦労さん」という外野の声も耳に入ってくる中、真夏の日本武道館で存在感を見せつけ、「俺の夢はまだ続くから」と吠えた。
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