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ゴロフキン、IBFが王座を剥奪 今後はカネロと再交渉?村田戦実現も

[ 2018年6月7日 08:13 ]

ゲンナジー・ゴロフキン (AP)
Photo By AP

 IBF(国際ボクシング連盟、本部・米ニュージャージー州)は6日(日本時間7日)、ゲンナジー・ゴロフキン(36=カザフスタン)の世界ミドル級王座を剥奪すると通達した。ゴロフキンが指名挑戦者セルゲイ・デレビャンチェンコ(32=ウクライナ)との対戦に合意しないため。ミドル級の3団体統一王者だったゴロフキンはIBF王座を失い、WBAスーパー王座とWBC王座の“2冠王者”となった。

 ゴロフキンは15年10月にデビッド・レミュー(カナダ)を破って獲得したIBF王座を4度防衛。しかし、17年8月に指名挑戦者となったデレビャンチェンコとの対戦はビッグビジネスにならないため、昨年9月に引き分けた元WBC王者サウル・“カネロ”・アルバレス(メキシコ)との再戦交渉を優先的に進めてきた。5月5日に予定していたカネロとの再戦はカネロの薬物違反により中止となり、ゴロフキンは代わりにバネス・マーティロスヤン(米国)と対戦したが、IBFはこれを防衛戦とは認めず、試合後にデレビャンチェンコとの交渉に入るよう通告。ゴロフキン陣営はIBFに交渉期間の延長を要請し、IBFは8月3日までに指名試合を行うよう命じていた。

 空位となった王座は本来、ランキング1位のデレビャンチェンコと同級3位ダニエル・ジェイコブス(米国)で争われる(2位は空位)が、2人は同じトレーナーの指導を受けている。ジェイコブスが対戦に応じない場合、デレビャンチェンコは同級4位ジャモール・チャーロ(米国)と対戦する可能性がある。

 一方、ゴロフキンはビリー・ジョー・サンダース(英国)が持つWBO王座を獲得して主要4団体を統一する夢のプランが消滅。薬物違反による出場停止処分が8月17日で解除され、9月15日に復帰戦を予定するカネロとの再戦交渉はファイトマネーの割合を巡って決裂したが、今後はビジネス優先で再びカネロとの交渉に入る可能性が出てきた。一方、ゴロフキン陣営は東京ドームでのWBA正規王者・村田諒太(帝拳)との対戦にも興味を示しており、IBF王座剥奪により「ゴロフキン―村田」が実現する可能性も高まったと言える。村田は9月か10月に米ラスベガスで2度目の防衛戦を行う予定で、帝拳ジムの本田明彦会長は「ゴロフキン―村田」が実現するならば来年との見通しを示している。

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2018年6月7日のニュース