×

井上尚弥の相手、王者・マクドネル減量大丈夫?会見中から水をガブガブ「順調」も…

[ 2018年5月21日 17:43 ]

笑顔のマクドネル(左)とデーブ・コールドウェルトレーナー(撮影・島崎忠彦)
Photo By スポニチ

 ボクシングのWBA世界バンタム級タイトルマッチ(25日、東京・大田区総合体育館)で3階級制覇を狙う同級2位・井上尚弥(25=大橋)の挑戦を受ける同級王者ジェイミー・マクドネル(32=英国)が21日、横浜市内の大橋ジムで公開練習を行った。シャドーボクシング、ミット打ち、サンドバッグ打ちを披露したが、パンチはジャブとワンツーだけなどいずれも軽めで、「見せるための練習」に終始。デーブ・コールドウェル・チーフトレーナー兼マネジャーらサポートスタッフのほか、ホリー夫人や3歳の娘サスケアちゃん、夫人の両親もジムに姿を見せた。

 時差調整と日本に気候に適応するため、トレーニングキャンプを行ったドバイから20日夜に来日。「心身ともにしっかり整っている。最高の状態のジェイミー・マクドネルが最高の井上尚弥と対戦する」と手応えをアピールした。ドバイでは早朝に起きて練習するなど日本時間に合わせた調整で、前夜もぐっすり眠れたという。なぜ井上の挑戦を受けに来日を決意したのかと問われると「俺がバンタム級最強を証明する試合。勝つ自信が100%あるので来た。倒せると思っているし、モチベーションが上がっているから純粋に楽しみだ」と自信満々。「ビッグマッチが少ないのでスーパーバンタム級に上がろうと思ったが、井上とのビッグファイトが転がり込んできたので、とどまった。まずは井上に勝ってからだが、今後もチャンスがあるなら転級は考えない」と説明した。

 もっとも、身長1メートル78の長身で、引き締まった体はバンタム級よりも上の階級に見え、会見中から水をガブガブ飲む姿に、報道陣からは体重に関する質問が集中した。本人も「減量は順調とだけ言っておく」と話したが、現在の体重は明かさなかった。コールドウェル・トレーナーは今回、「ボクシング・サイエンス」という会社の科学的サポートを受けてトレーニングや減量に取り組んだと明かし、「今までマクドネルが体重超過したことがあるか?」と報道陣に逆質問した。

 同トレーナーは「井上はオールラウンダーで、ダイナマイト級のパンチャーで、ボクシング脳も素晴らしい」と評価しながらも「戦ったのは下の階級だ。バンタム級でどうなるかを金曜日(25日)にお見せする。マクドネルは全てで井上を上回っている」とキッパリ。「今までの井上の相手は対戦するだけが目的で、何ラウンドもつかという選手もいたかもしれない。だから皆さんはマクドネルの体重を気にするのだろうけど、マクドネルはエリートレベルでトレーニングしてきており勝つために来た。観光などという軽い気持ちでは来ていない」と、まくし立てた。マクドネルは「井上の弱点は見つけたけど、ここでは言わない」とけむに巻いた。

 練習を視察した井上の父・真吾トレーナーは「ちゃんとした練習を見たかったけど、シャドーだけを見ると基本に忠実な正統派」とコメント。試合の映像と特にイメージは変わらず、「尚弥のスピードの方が上だと思う。ついてこられないんじゃないか」と話しながらも、「練習で(体重が)落ちる量よりも飲んでいる量の方が多かった。このあと練習をするのか、余裕なのか分からないけど…。体格の大きさは想定内だけど、細いというイメージよりもガッチリしていた」とやはり減量を心配した。大橋ジムの大橋秀行会長は「プライドの高い王者だからそういう失敗はないと思うけど…」と期待しつつ、「スピードで尚弥が上回っている?全部じゃないかな」と自信も口にした。

続きを表示

2018年5月21日のニュース