×

尚弥 王座奪取へ“ダッシュ戦法”14センチ身長差も対策万全

[ 2018年5月17日 05:30 ]

WBA世界バンタム級タイトルマッチ   王者ジェイミー・マクドネル≪12回戦≫同級2位・井上尚弥 ( 2018年5月25日    大田区総合体育館 )

ミット打ちで、上部へパンチを打ち込む井上尚弥(左)
Photo By スポニチ

 国内最速プロ16戦目での3階級制覇を狙うWBA世界バンタム級2位・井上尚弥(25=大橋)が16日、横浜市内のジムで練習を公開した。減量が苦しかったスーパーフライ級から1階級上げ、コンディションは過去最高レベル。粘り強い王者ジェイミー・マクドネル(32=英国)に“電撃速攻”で序盤からダメージを与え、KOにつなげるプランも示した。

 練習後、井上はボトルのプロテインを一気に飲んだ。減量苦だったスーパーフライ級では見られなかった風景で、肌つやは良く、口も滑らか。バンタム級のリミット53・5キロまで残り4キロ弱も「スーパーフライならあと5・4キロ。1・4キロの差は大きい」と話した。

 自身より14センチ高い1メートル78のマクドネル対策として英国人パートナーらと約80ラウンドのスパーを消化。シャドーやミット打ちでもガードを高く上げ、高い打点へのパンチも自然に出るようになり「対策はバッチリできている」と自信を示した。

 長身と並ぶ王者の特長が終盤まで粘るスタミナだ。後半勝負もにらむ井上は「どれだけ前半にダメージを与えられるか」を鍵に挙げた。もっとも、開始直後に距離感を把握し、左の強打で相手を自信ごと破壊するのが最近のパターン。「3ラウンドのアマに比べてプロはスロースタートだけど、自分はスタートダッシュが利く。今でも五輪に出られる」。ニヤリと笑い、「マクドネルが温まらないうちに利かせてやろうかな」と“電撃戦”を予告した。

 父・真吾トレーナーも「今までで最高と思う」と認めるコンディション。「3階級制覇という区切りの一戦なので見ている人がスカッとするKOで決めたい。歴史に名を刻むような試合にしたい」。井上の決意表明にも不安要素は皆無だった。

続きを表示

この記事のフォト

2018年5月17日のニュース