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村田、左フックあるぞ!新たな武器披露「試合で使えるかも」

[ 2018年4月3日 05:30 ]

WBA世界ミドル級タイトルマッチ   (王者)村田諒太《12回戦》(同級6位)エマヌエーレ・ブランダムラ ( 2018年4月15日    横浜アリーナ )

スパークリング相手(右)のアッパーをかわし、左フックを繰り出す村田諒太
Photo By スポニチ

 初防衛戦に臨むWBA世界ミドル級王者・村田諒太が2日、都内で練習を公開した。2ラウンドのスパーリングでは、最近の試合では見せていなかったカウンターの左フックも披露。体が突っ込みすぎないように距離感とバランスを意識している成果で、従来の右ストレートとボディーに加え、新たな武器を携えてKO防衛を狙う。

 テレビとスチールカメラ20台以上に囲まれた村田が、気持ち良さそうに汗をぬぐった。「皆さんに来ていただいた中で、一番良かったのでは」。気負いが目立った従来の公開練習とは違い、この日は抜群の内容。じっくりとプレスをかけてストレートやボディーを叩き込み、2回にはコーナーへ追い込んでから上下に打ち分けるラッシュで圧倒した。

 目を引いたのは、キシコ人パートナーが距離を詰めてきた際に2度ヒットした左のカウンターフック。指摘された村田は「前は結構打っていた」と話したが、右ストレートと左ボディー主体だった昨年の世界戦2試合では見られなかったパンチだ。「今度の試合では使えるかもしれない。自然と出てくれれば」と手応えを口にした。

 王座を奪った昨年10月のエンダム(フランス)との再戦は「(5月の)初戦よりも圧倒しなければ」と欲を出し、体が突っ込んで距離が縮まった分、使えるパンチが少なかったという。その反省から初防衛戦は「冷静に距離を取りながらプレッシャーをかけ、相手のスタミナを奪う」がテーマ。ジャブで自分の距離を保ち、右に頼らないように重心のバランスを取れば左フックもスムーズに打てるわけだ。バランスを改善しても右ストレートの威力が落ちるわけではなく、「今日は右も良かった」と分析した。

 スパーはこの日で100ラウンドに到達。体調も精神面もここまでは問題ない。「自分の中でも下馬評は自分有利と思っている。ダメだったらボロカスに言われる覚悟はできている」。開き直ったような口調に、むしろ自信が透けて見えた。

(中出 健太郎)

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2018年4月3日のニュース